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The Ardennes Offensive(SPI)のプレー [ウォーゲーム]

 先日、知人のゲーム会に参加して、SPIのThe Ardennes Offensiveをプレーしました。
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 本作はSPIが1973年に発表したウォーゲームで、同社としてはBastogneに続く2作目、全体としてはAvalonhill社のThe Battle of the Bulgeに続く3作目ということなるかと思います。
 移動>戦闘>機械化移動というSPIの標準的なゲーム手順に、進入したら出られなくなる強力な支配地域の反面、戦闘は完全に任意、戦闘結果判定表も後退の目が多く損害が出にくいタイプが用いられています。
 と、ここまでですと標準的な70年代前半のSPIという印象ですが、実は本作はアルデンヌでの作戦を再現するためか、スタッキングに関するルールがちょっと特殊です。
 まずスタッキングをするだけで、あるいはスタッキングを解除するだけで機械化ユニットは(ドイツ軍10、連合軍12の移動力のうち)6移動ポイント、徒歩ユニットは(両軍共通で4移動力のうち)2移動ポイントを消費します。
 よって、同一移動フェイズにスタックしたユニットは、そのスタックを自発的に離れることができません。はやい話が追い越し禁止w。
 また逆に、友軍ユニットの存在は支配地域のあらゆる効果を打ち消す、というルールもあって、これを使うと、スタックさえすれば、敵支配地域を脱出できることになります。うまくつかえば、敵ユニットの間隙をすり抜けることも(時間はかかるけど)可能です。

 また、橋梁に関するルールもやや特殊で、友軍ユニットの3ヘクス以内にある橋梁は敵軍は使えない、という後のSPIカプセルシリーズで採用された橋梁ルールの元祖を見ることもできます。

 というわけで早速プレー。
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 画面は12月16日の初期配置。ゲームは1日1ターンで、全18ターン。ドイツ軍はそれまでに35ポイントの勝利ポイントを獲得し、さらに連合軍に与える勝利ポイントをそれよりも少なく、できれば2/3に抑えれば大勝利です。
 勝利ポイントは敵ユニットを除去すると1点、加えてドイツ軍は盤端の数値のヘクスにユニットを置いていればその点数を獲得できます。

 地形効果は、要塞や町では退却しなくてよい、という他はほとんどないに等しく、森林も河川も移動を妨害するだけの存在です。もっとも補給ルールがそこそこ厳しいので、とにかく進撃路と補給ルートを確保しつつ、激しく殴り合うという感じを予想していました。
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 こちらは第6ターンあたりの状況。連合軍は北側は川の線で戦線を引き、サンビトとバストーニュを死守しつつ、反撃のために兵力を集め、ドイツ軍はとにかく突破口を開いて連合軍を包囲殲滅したい、という感じでしょうか。
 連合軍は戦線の南側に大穴が開いていますが、バストーニュを死守している限りこちらからはドイツ軍は勝利ポイントを得られないので、パットンがくるのをじっくり待つ構え。
 一方、北側では西方を増援の空挺部隊2個師団で守りつつ、北からドイツ軍の側面を攻撃したい感じです。
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 しかし、第6ターンが終わると、状況は一変。ドイツ軍は空挺部隊の防衛ラインをことごとく粉砕してリエージュへ向かう大突破口を形成することに成功。
 ミューズ川にはイギリス軍が登場しますが、こちらはドイツ軍が25ポイントを獲得するまでは川の東岸にわたれません。
 南側はパットン第3軍の大増援で補強されたので、米軍としては、なんとかどこかに突破口を開き、ドイツ軍の補給を寸断したいところ、一方ドイツ軍は米軍をとにかく減らして勝利ポイントを稼ぐとともに、反撃の目を摘んだうえで、さらに前進したいというところでしょうか。

 この時点でドイツ軍は20ポイントほど勝利ポイントを獲得。米軍は歩兵3個師団および機甲1個師団が壊滅しましたが、まだバストーニュとサンビトは保持している・・・というほぼ史実に近い状況です。
 プレーした感じでは連合軍はもう少しよい作戦があるように思うので、戦線に大穴が開いていることもあって、負けてる印象ですが、ドイツ軍的にもいろいろ苦しいのかもしれません。

 厳しいスタッキングルールのため、移動で長考する傾向があるため、プレー時間はやや長いかもしれませんが、なかなかにエキサイティングなバルジゲームだと思いました。

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kotatu

当たり前ですが突破VPを得るのは難しく、ユニット除去のVPはユニットの戦力規模を問わず1点のため、ドイツ軍としては文中にある通り地道に相手ユニットを減らし結果的に防衛線の形成を難しくさせ、さらにその結果可能であれば突破VPを追加する、という形に誘導しているように思われます。
移動に関しては機械化でも(大移動力を消費はしますが)どんどん川を渡れたり制限は緩い感があり、スタックルールの使い方に慣れれば意外と前進できそうな手応えはありました。
なによりルールの分量が少なく、それでいながらルールの範囲とフィジカルデザインの部分で上手くバルジっぽさを出しているように思います。
40年前のゲームというだけでプレイしないのはもったいない佳作でした。
by kotatu (2016-02-26 20:52) 

さとう

>>kotatu様
対戦およびコメントありがとうございます。
1ユニット1VPというのは、米軍的には1戦力の工兵を除去されるのが痛い印象でした。あとは、反撃のために機甲戦力を温存したいけど、その機動力ゆえ火消しに投入せざるを得ないというジレンマでしょうか。

システムに関しては、確かにいろいろ制限はありますが、ダイナミックさを失わないようにしようという努力が感じられるような気がしました。

確かに、何年前とか古い新しいみたいな部分は、なにかを説明するには便利かもですが、選択肢に入れる入れないといった評価の基準にする理由はないと私も感じた次第です。

by さとう (2016-02-26 23:47) 

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